Excelに対する偏愛と謝辞

自分にとって、使い慣れた道具の話。

 

スマホとかノートとか、三色ボールペンなんかは、仕事や生活をする上で、めちゃくちゃ重宝するのだけど、
個人的に長らくお世話になっているのは【Excel】だと思う。

 

『鬼に金棒』、『社会人にExcel』だと本気で信じている。

とにかくExcelは良いぞ。今日はExcelに対する偏愛と謝辞を述べるとしよう。


どうしてそこまでの信頼をExcelに寄せているかというと、たぶんこれまでの人生の困難を克服する場面や、
日常を規則的に送ることができたのも、Excelで物事を管理・整理してきたからだと思っている。

 

戸籍上、ぼくは自分の父と母の元に生まれてきたわけだが、
そもそも、その戸籍はExcelのグリッド線で敷かれているんじゃないかと思うくらいには、
自分にとっての大切なアプリケーションだと確信している。

Excelの利便性の高さは、主に以下のようなポイントだ。

 

<一覧性>
勉強や仕事、やるべきこと、やりたいこと、準備すること、買い物、心配なこと、不安なこと、
とにかく現世で生きる上では、把握することが多すぎる。そのくせ人間の脳みその処理速度はこれっぽっちも進歩してない。


だからこそ、多くの物事を把握して、取り組むべき事柄にひとつひとつ着手しなければ前進はできない。

 

そんな時、このExcelの<一覧性>が、めちゃくちゃ有益なものとなる。

 

人間だから、やっぱりどうしても忘れちゃうこともある。
あるいは、突発に発生した注意すべきことに気が向いてしまうことで、本質を見落としてしまうことがある。

 

でも、Excelで必要なことをまとめておくことで、もっとも恐ろしい抜け漏れを防ぐことができる。


<時間性>
ついつい目の前のことに追われている日常では、気がつくと日が変わって、月が変わって、あっという間に新年がくる。
そんなわけで、日常的な一歩を積み重ねた先の未来に向けてシミュレーションをして、
着実に前進できているかを振り返らないと、すぐに迷子になる。

 

何かしらの目標や実現したい未来があるとき、取り急ぎカフェに駆け込み、Excelに整理するだけで、
たいていの未来は、敷かれた計画のセルの上を歩いて行けば必ず到達できる状態になる。

 

もちろん、これは暴論かもしれないが、期限設定した目標までのやるべきことを一覧にした後、
あとは月単位や日単位に要素分解して、到達したい地点までを小分けにするだけで、
驚くほど高い山に感じた目標地点が、一般庶民にも到達可能な六本木ヒルズに様変わりする。


新宿駅から大江戸線に乗って、六本木駅で下車。3番出口から徒歩5分程度』くらいの感覚だ。

 

こうした進むべき目標に向けて日進月歩できるように、<時間性>に切り分けて整理することで、
自分自身の現在地が分かることが、確かな自分への信頼につながる。


<編集性>
何事にも不測の事態は起きうるものだ。
体調不良、思わぬ出費、予定変更、気持ちの変化などなど、先の見えない時代だからこそ致し方ない。

 

しかし、Excelのその<編集性>は、ノートや手帳を遥かに凌駕する。
『Ctrl+Z』、『Ctrl+X』、『Ctrl+C』、『Ctrl+V』、『行/列の挿入』あたりをおぼえておけば充分だ。

 

刀鍛冶のように丹精を込めてつくられた計画や管理シートにも価値はあるが、
その上さらに、柔軟に編集できることそのものにExcelの高い価値がある。

 

こうして時に応じて編集できることで、本来到達すべき目標地までの足取りを、
その時々の情勢に応じて変化させながら、一番叶えたかった未来を現実のものにしていくのである。

 

人の生命が、無数の細胞(cell)でできているように、
人の未来は、無数のExcelのセルを組み合わせによって構成されているのだ。

 

ありがとう、Excel。良いツールです!